
矢羽根は消耗品であり、道具の中でも特に買い替えが必要になる頻度が高いです。とはいえ弓道はなにかと出費の多いもの。そう頻繁に買い替える訳にもいかないでしょう。なるべく長く使うためにはどのようなお手入れをすればよいのでしょうか。
実は矢羽根のお手入れでは、普段から特別なことをする必要はありません。矢羽根に土がついた際にはハンカチで払い落とすことくらいでしょうか。
強い力でこする必要はなく、優しく汚れを拭き取る程度で十分です。稽古終わりに矢羽根の汚れを確認する習慣がついていれば、ほつれなどの異変にもすぐに気づくことができるでしょう。
矢羽根を長持ちさせるためのポイントは以下の4つです。
矢羽根は圧力がかかったり濡れたりすると傷みやすくなります。「矢羽根を濡らさないこと」「強い力で触らないこと」「直射日光に当てないこと」は特に注意してください。
矢に対して矢筒が長いと出し入れの際に矢を傷めてしまいます。きちんと仕舞えていれば問題ないように思われがちですが、矢羽根を長持ちさせるためには、適度な長さのものを使うことが大切です。
射型というのは弓を引く時の体の動きのこと。射型が正しくないと、的に中たらないだけでなく矢羽根も傷みやすくなってしまいます。矢羽根の傷みに悩んでいる方は、一度ご自分の射型を見直してみるのもよいかもしれませんね。
矢には3枚の羽根がついていますが、もっとも消耗が早いのは弓に当たる部分です。1枚だけが傷んでいると、矢としてのバランスが悪くなり飛び方にも影響します。それを防ぐため、定期的に矢筈の向きを変えるとよいでしょう。自分で変えるのが難しい場合は、弓具店に行けば実施してもらえますよ。
消耗品であり、定期的な買い替えが必要な矢羽根ですが、実は少し手を加えてあげることで長持ちさせることができます。愛着のある道具を長く使い続けるためにも、日々のお手入れや扱い方を今一度見直してみてはいかがでしょうか。