弓道の起源|いつから始まったのか

昔は武器として使われていた弓矢。その歴史はなんと約2万年前にまで遡ります。それに対して現在、弓道は武道として確立しており学校教育にも取り入れられています。ここに至るまでに、弓道にはどのような歴史があるのでしょうか。

 

 

武器としての弓矢

弓矢は約2万年前の旧石器時代末期に、食料を得る狩猟のための道具として発明されたと言われています。日本では縄文時代に入ってから急速に普及しました。その後、弓矢は戦いのための武器として使われるようになります。しかしその一方で、中国文化の影響を受けて礼の思想とも結びつきます。これは武道としての弓道の先駆けとも言えるでしょう。

 

心身鍛錬としての弓術

戦国時代になると鉄砲が伝わってきたため、武器としての弓矢の時代は終わります。それに伴い、心身鍛錬を目的とした弓術が生まれます。そして、平和が続いた江戸時代において、弓術は武士によって確立していきます。それに伴い、弓術の技法は精神的・技術的にもより高度になりました。さらに、戦闘技術の意味合いの強い「弓術」から、礼儀や心身鍛錬に重きをおいた「弓道」へと移り変わっていったのもこの時期です。

 

弓術から弓道へ

武道の保存と奨励を目的として1895年(明治28年)に創立された大日本武徳会にて柔道や剣道とともに弓道の部会が設立されたことでさらに注目を浴びるようになりました。その後弓道は学校教育にも取り入れられるものの、第二次世界大戦の終戦後はGHQが発令した武道禁止令により、一旦は学校教育の一貫から除外されます。

 

しかし、弓道の愛好家たちによる取り組みや、1949年(昭和24年)の全日本弓道連盟の設立などを機に、再び体育の授業内容として取り入れられるようになり、現在に至ります。

 

まとめ

弓道は武器として使われていた時代から、技術としての弓術を経て現在の武道としての弓道へと移り変わっていきました。学校教育にも取り入れられていることもあり、弓道は今後さらに発展していくことが期待されますね。